左脳、死んでも生きてるってよ

障害者でもないが健常者でもない。普通でもなければ異常にもなれない日々。

ローリングストーンズは坂を転げ落ちたことがあるか

「大人の階段のぼる 君はまだ シンデレラさ」

 

「まだ」、ということは後々シンデレラ以外の何かになるということ?シンデレラ以上のなにかがあるってことなの?

 

アルバイトの帰路、ふと思った。人手が足りないアルバイト先でなんだかんだ週5で働いている。「大人になる」というのは確かに、階段のように確実に踏み込み上がっていくようなものだと思っていた。

 

それは否、大人は階段を上り下りではない。

坂だ。

とにかくキツい坂、どこまで続くかわからないけれどとにかく続いている限り登り続けなきゃいけない坂。「もう無理、疲れた」とふと振り返ると「は!?結構高くまできている!!」と驚く。そうしようと思ったわけでもないのに気がついたら自分の今までいた場所と違うところの景色が見えている。

 

気がついたらスーパーで安酒を買い占めて我慢できず速攻飲む。気がついたら記憶がない。気がついたら適当な男と寝てた。気がついたら。もう完全に「大人」のゾーンにねじ込まれている。

 

「大人になったら」ブランドものや華やかな洋服、煌めくアイシャドウ、華奢なヒールでシャンパン、なんて思っても見たがそんなことできるのは限られた人間だと知るのにそう時間はかからなかった。シャンパンを常日頃飲んでるひとは「泡」って言うんだよ、そしてわたしはアルコール9%のスーパーで90円位の酒を飲んでるよ。そして消費税は高くなるからなんか手元に残る機材とか買っておけ。あと筋トレとかもしててくれ。マジで食べなくても痩せなくなる。

 

上記半分10代のわたしへのメッセージをねじ込んでしまった。やはりあの頃より感性は鈍る。なんでも「あー、こんなもんか」と思う。悟ったかのように割り切る。映画館で映画を観るのですら1800円も高くて観れないと10代のわたしが知ったらきっとショックを受けるだろう。

 

そう、現実は厳しい。

働けども働けども引かれる金、返ってくるかもわからぬ年金、なにに使われているのかわからん市民税、追い討ちをかけるかのような増税とコロナによる自粛での給料補填6割。からのレジ袋有料化。

 

平成生まれになにか恨みがあるんですか?というような合わせ技にさすがに悟るふりでもせんとやっていけねえ。

 

生活に鬱屈していると政治、国、世界に落胆する。けれども続く坂、坂、坂。一体この後続く人たちへどんな坂を建設できるだろう。できるだけなだらかな坂を用意できますようにと願うだけで明日は休みなもんだからもう一缶、とチューハイを開けるのだった。