左脳、死んでも生きてるってよ

障害者でもないが健常者でもない。普通でもなければ異常にもなれない日々。

今日より楽しい明日が来ますように。

幼い頃のなりたい職業ランキング。

お姫様、お嫁さん、お花屋さん。

 

一度もこれらの職業をなりたいと思ったことがない。

 

とにかく絵を描いていた記憶しかない。

その頃から黒くてデカイ犬を飼っていて、とにかく犬のおちんちんを鮮明に描いていた。下ネタではない。黒い犬はお腹だけピンクでとても可愛いのだ。それを伝えたかったのだと思う。成績表には「絵くらいしか褒めることがない」と言った具合に大好きなワンちゃんを細かく描いてくれます、とコメントがあった気がする。先生、すまん。

 

数年前、家の外からのアナウンスで聞き覚えのある名前が聞こえてきた。

仲良くしていた同級生のモモちゃん。

教育実習で出身の幼稚園へやってきたのだ。

そのアナウンスを聞いている同級生は精神障害の無職だ。

 

ああ、やはり「世間」の求めている大人にはなれない人生だったのだと思い知らされた。幼いながらもなんとなく気づいていた。「ああ、自分は結婚式のドレスを着たいとも全然思わないし、電車に乗っているような大人の女の人にはならないないだろうな」、と。

 

簡単な職業占いをすると高確率で「芸術家」だった。

しかし、大人になった今、芸術家というのは、ほぼ無職。

 

占い通り無職になったものの、実家暮らしのおかげでギリギリ保っているようなものだ。ただの低所得者のフリーター。奨学金を払うのでいっぱいいっぱい。無邪気な子供を見てまた泣いてしまう。そして空を見上げて「ああ、無。」と思う。そんな生活。

 

できることなら、こんな自分のような感情が死んでしまう人間を増やしたくはない。そんな思いからまた涙が出る。

 

はたから見れば、近所の無職のおばさんが泣きながら見てて怖い、だろう。

もう怖がられてもいい、ただ、傷つく人を減らしたい。

そんな気持ちを胸に「自称芸術家」は明日の空を見ていた。

 

君が少しでも楽しい明日が来るように、見ていた。